話を聞くと、なぜかいつも妻が不機嫌になってしまう。真剣に聞いているつもりなのに、何が悪いかさっぱりわからない。
今回はそんな、妻の話を聞くのが苦手な方のために、妻の話の上手な聞き方を実体験を踏まえて解説します。
具体的なテクニックなども紹介しますので、夫婦で話をするといつもぎくしゃくしてしまうとお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
妻の話の上手な聞き方
それではさっそく、妻の話の聞き方を解説します。
真剣に聞こうとしないこと
いきなりですが、妻の話を聞くときは真剣に聞こうとしないでください。
これは、友人や知人、あるいは同僚との会話を考えると分かりやすいかもしれません。
たとえば、ランチや飲み会で話をするときに、まるで重要な会議に臨むような姿勢でこられたらどうですか?ちょっと話しづらいですよね。
また聞く側としても、愚痴を延々聞くのってしんどくないですか。
「妻の話が長くて聞いていられない」と感じている人ほど、真剣に聞きすぎてしまっているのかもしれません。
真剣に話を聞くのは、事前に時間とトピックを決めた場合だけで十分。これも会議と同じですね。
この点に関してもし妻も勘違いしているようでしたら、妻にも共通認識を持ってもらったほうがいいでしょう。
妻の話をちゃんと聞こうとするあまり、その気持ちがから回ってしまうのはもったいないです。
ぜひ気楽に聞いてみてください。
話の途中で口を挟まない
妻が話しているときは、ひと段落するまでしっかり聞きましょう。
妻との話に限らず、会話するうえで基本中の基本です。
途中でオチが見えた気がしても、あるいは助け船を出したくなっても、そこで口を挟むのは相手にとって迷惑かも、と想像する余裕を持ってください。
妻が満足するまで、いくらでも話を聞くつもりの姿勢でいましょう。
これは前項も関係していて、真剣に聞きすぎると身が持たないので、話を早く終わらそうとして口を挟んでしまうんです。
大げさな相づち、表情、うなずきを心がける
口を挟まないようにと黙って聞いていたら、今度は「ちゃんと聞いてるの?」と言われてしまった経験のある方もいるでしょう。
「そんな理不尽な!」と憤らずに、そんなときは聞き方を工夫してみてください。
相づち、表情、視線、うなずき、仕草などなど、あらゆる言葉やボディランゲージを駆使して、「話を聞いていること」を伝えましょう。
裏を返せば、どんなに耳を傾けていても、耳以外の身体が「話を聞いていないサイン」を発していると、それは相手からすれば聞いていないように見えます。
自分が一生懸命話しているときに、相手がスマホをずっといじっていたら気になる、という方は多いのではないでしょうか。
それと同じように、話を聞くときには「聞いているサイン」を的確に届ける必要があるんです。
目を見てそらさずに聞く
話を聞いているサインの出し方の具体例です。
「人の話は目を見て聞きましょう」と習ったことはありませんか?これはまさに、「話を聞いているサイン」だからですね。
人が話しているときに目をそらすと、それだけで「この人は話を聞いていない」と感じてしまうものなんです。
ちょっと見過ぎかな?と思うくらい、相手の目に集中してみてください。
相づちや仕草なんて工夫しなくても、それだけで「ちゃんと話を聞いてるの?」なんて聞かれなくなるはずです。
その他にも、より具体的な話を聞くサインに興味のある方は、下記もチェックしてみてください。
解決策を提案しない、解決しようとしないこと
愚痴や悩みを聞いていると、つい「こうしてみたら?」と解決策を提案したくなってしまいます。
しかし、ほとんどの場合、人は解決策なんて求めていません。
厳密には、「今は求めていない」と言ったほうが正しいでしょう。
最初にも挙げた通り、真剣な話は時間とトピックを事前に決めて行うもの。雑談の延長で、重要な予算についていきなり決めたりなんてあまりしませんよね。
普段の会話も同じで、事前に時間やトピックを決めずに行う会話はすべて雑談です。
たとえば「家事が大変」と聞いて、ただちに「家事代行を頼もう。どこのにする?」となるのはちょっと違うんです。
これも、友人や同僚の話を聞いた時を想像してください。「家事が大変で」と話す人に、「いい家事代行があるよ」と紹介するだけならまだしも、「ぜひ使って」なんてお節介な人は煙たがられます。
夫婦の場合、「それは自分にも関わりのある話」という誤解が、お節介を生んでしまっているんです。
実際に「家事が大変」と感じているのは妻ですから、話を聞いている段階ではまだ夫婦の話ではありません。
無理に自分ごとにせず、「大変なんだぁ」と他人事のように聞くくらいがちょうどいいんです。
肯定する必要はないが否定もしないこと
妻の話の内容に納得がいかなかったとしても、それを理由に「その考え方はどうだろう」とか、「僕はそう思わない」なんて否定しないこと。
あなたの考えなんて、いまの段階では妻からすれば知ったこっちゃないんです。だったら初めから話を聞かないほうがよほどマシなくらい。
話を聞くなら、基本姿勢は共感です。否定さえしなければなんでもよくて、肯定する必要なんてまったくありません。
「そっかあ。そんなことがあったんだねえ」「そういう風に感じたんだねえ」と、ただただ受け入れてあげましょう。
感覚としては、「話の内容を肯定する」のではなく、「妻が話をしてくれたことそのものを肯定する」というイメージです。
共感を伝えるコツはオウム返し
否定せずに共感だけを伝えるコツは、オウム返しです。
妻の話の内容を、そのまま繰り返しましょう。
「仕事で上司に嫌なこと言われちゃって……」
このとき、「なんで?」とか「何があったの?」って真っ先に聞いてしまいがちですが、まずは、
「上司に嫌なことを言われたのかぁ」
と受け入れることが大切です。
そうすれば、たいていの場合は自然と続きを話してくれます。それに、自然に話してくれる内容のほうが妻が話したい内容にマッチするので機嫌もよくなります。
たとえば妻は「上司の言葉や言い方」にうんざりしていたのに、「なんで?」と聞いてしまうと、「上司がそう言った理由・原因」に話が向いてしまって、もともと話したかった内容が話せなくなってしまうんです。
難しいことを考えずに、「オウム返し以外の余計なことは言わない」と意識するだけでも、妻の機嫌を損なうきっかけを抑制できます。
意見を求められたときには「自分の意見」で答えること
話をする中で、「どう思う?」と聞かれたときは、きちんと自分の考え、自分の意見を答えてください。
「子どもの将来のことをどう思ってるの?」「老後のことはどう考えてるの?」
解決策やお節介を言っていた人も、いざこういう風に聞かれると、自分の意見でなく「一般論」を答えてしまいがちです。
普通はこうする、とか、みんなこうしているから、とか、そんな一般論に流れないでくださいね。
いざ意見を求められたときには、時間がかかっても構いませんからきちんと自分の意見を答えましょう。
まとめ
まとめると、妻の話を聞くときは変に身構えずに、かといってあからさまに適当に聞くのでもなく、いざ意見を求められたときには自分の意見を返す、ただそれだけです。
どれも、「妻の話」と特別視するまでもなく、人と人が話をするときに気を付けたいポイントばかり。なぜ夫婦での話が難しいのかというと、それは他人と違って避けられないからかもしれません。
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