家事をしない夫に家事をさせる方法

家事をしない夫にイライラしている。そんな方へ向けて、夫の目線から

  • 夫が家事をしない理由・心理
  • 夫に家事をさせる方法
  • 家事をしない夫と離婚する方法

を解説します。

なお、基本的には「共働きなのに家事をしない(押し付けられる)」という状況を想定していますが、専業主婦・専業主夫の方にも参考にしていただける内容です。

家事をしない夫の心理とは

まずはじめに、夫が家事をしない理由や心理状況から読み解いていきましょう。

夫が家事をしない理由は、おおまかに下記の通りです。当てはまるものはないか、ぜひチェックしてみてください。

  • やり方がわからない、何をやっていいかわからない
  • やるものだと思っていない
  • 本当に女性がやるのが当たり前だと思っていて悪気がない
  • やりたくない。妻にやらせるのが一人前の男とか思っちゃってる
  • 仕事=夫、家=妻という式でがちがちに凝り固まっている
  • 給料の高低で身分が決まると思っている

一応補足しておくと、これは夫でも妻でも関係なく、パートナーのどちらか一方に家事の負担が集中しているのに、その状況を改善しようと試みないのはなぜか、という理由や心理です。

家事をしない夫の理由・タイプを見極める

続いて具体的な対策を考える前に、あなたのパートナーがどの理由で家事をしないのか考えてみましょう。

さきほどの心理を読み解くと、家事をしない夫には大きく3つの理由があることがわかります。

  • 家事のやり方がわからない
  • 家事をやる必要があると思っていない
  • 家事をやりたくない

なお、実際にはこれらの理由を複合的に併せ持っているはずですので、どれかひとつということはありません。

家事のやり方がわからない:悪気はあるけどできない

「家事をしてほしい」と相談したのにやってくれない場合、家事のやり方がわからない可能性が高いです。

「わからないなら聞いてよ」と思うかもしれませんが、そこはそれ。

プライドが高い人ほど、いちいちやり方を尋ねるのにも抵抗があります。そのため、改めて相談されない限り「まあいっか」となってしまいやすいのです。

一人暮らしのときには家事をやっていたという人も、二人暮らしになると「勝手にやっていいのか分からない」という遠慮も発生してしまいがちで、その影響で家事に手が出せない旦那さんもいますよ。

家事をやる必要があると思っていない:悪気がない

「家事をしてほしい」と普段から伝えていない場合は、そもそもやるものだと思っていない可能性があります。

やるものだと思っていないという状況にも2つのパターンがあるので、どちらかに該当しないかチェックしてみてください。

  • 自分でやる必要がない:親などがやってくれてきたから「自分でやる」という発想がない
  • まだやる必要がない:掃除・洗濯・食器洗いなどをやるタイミングがパートナーとズレている

特に「たまに家事をやってくれるんだけど……」という方は、まだやる必要がないと思っている可能性が高いですね。

家事をやりたくない:自覚はしてるけど面倒だから手を出さない

「家事をしてほしい」と相談してみたものの、あれやこれやと反論して結局やらない場合には、結局「面倒だからやりたくない」というのが本音かもしれません。

なお、面倒と感じる原因には、さきほどの「やり方をよくわかっていない」影響も大いにあります。

家事をしない夫に家事をさせる方法

それではここからは、家事をしない夫の理由なども踏まえて、家事をさせる方法について解説します。

手伝ってほしい意志を素直に伝える

もしもまだ家事をしてほしいと伝えていない場合は、ぜひ素直に伝えてみることをおすすめします。

家事をしない理由として解説した通り、パートナーは「そもそもその作業が必要だと思っていない」可能性も十分に考えられるのです。

家庭によっては、「家事は妻の仕事」と悪気なく思い込んでいても不思議はありません。ぜひ素直に伝えてみてください。

ひょっとしたらあなたが好きでやっていると思っている可能性もありますし、あるいはこだわりがあるから手を出さないでほしいのかも、と遠慮している可能性だってあります。

何を手伝ってほしいかを具体的に伝える

「あなたも少しは家事をやってよ」そう言われただけでは、できなくても当然です。

やる気はあってもやり方がわからなければ手伝えませんし、やり方がわからないまま手伝ったら手伝ったで、「そんなやり方じゃダメ」とせっかく手伝おうとしてくれた夫を無下に扱ってしまったことはないでしょうか?

よほど普段から家事をしている人でない限り、家事ってひとつひとつが意外と難易度の高い作業です。

洗濯物ひとつ取っても、女性もの下着の正しい洗い方なんて男性が知るはずありません。「こうやってほしい」というやり方を、ぜひ具体的に伝えてあげてください。

私も、ブラやパンティーの洗い方と干し方は、結婚してから学びました。

解像度を高くして簡単なものから少しずつ

具体的にやり方を伝えてみた方は気づいたかもしれませんが、まったく経験がない人に家事をひとつ丸々任せるのって、結構難易度が高いです。

例えるなら、新入社員に新規プロジェクトをいきなり任せるようなものなんですね。

いきなり「掃除ぐらいしてよ」と言われても、知らない人からすれば普段の掃除と大掃除の違いもよくわからないわけです。

そこで、「掃除をして」ではなく、「クイックルワイパーでフローリングを掃除して」、と解像度を高めて伝えるようにすると、ちょっと印象が変わります。

「料理くらい作ってよ」ではなく、「このレシピに沿って作って」と用意してあげれば、ぐっとハードルは下がります。

いきなり難しいことをお願いしても、お互いに幸せになりません。ぜひ簡単なことから少しずつお願いしていくよう工夫してみてください。

役割分担をはっきりさせる

家事に対する根本的な意識改革に役立つのが、役割分担です。

当番制で対応されている家庭も多いと思いますが、個人的には役割分担制をおすすめします。

当番制は負担を均等にしやすいのですが、一方で苦手な作業をやらなければいけないというのが大きなデメリットです。

例えば、料理は苦手だけど掃除なら割と得意、という人にとって、料理当番を1回やることは掃除当番を3回やるのと同じくらい辛かったりするんですね。

あと単純に、当番を覚えたり表にしたりするのが面倒なので。

それに対して、役割分担制なら「あなたは掃除、私は料理」と割り切ってしまえばあとは毎日それをこなしていくだけになります。

毎日やっていれば嫌でも習慣になっていくので、家事に対する抵抗感も薄れていきますよ。

「たまにやる」よりも「毎日やる」のほうが圧倒的にハードルが低いので、習慣化したいなら毎日やれるように設計することをおすすめします。

家事代行の導入も検討!家事の大変さをお金に換算して伝える

相談してもわかってくれない。やり方を丁寧に説明してもぜんぜんダメ。そもそもやろうとしない。

そんなときは、家事代行の導入を検討しましょう。

家事代行を導入した場合の費用は、頼む家事の内容や頻度によってもまちまちですが、だいたい週1回月4回依頼するのに月2~3万円かかります。

しかし週に1回では洗濯物などがままならないでしょうから、完全に家事をアウトソーシングするなら洗濯代行なども併用するのが現実的でしょう。

洗濯代行は1回あたりに依頼する洗濯物量によっても増減して、東京都内対応業者でだいたい1500円~3000円程度が相場です。

両方合わせると、日ごろから使っていくとなるとおおよそ月額3万~4万円程度。もちろん、忙しいときだけピンポイントで利用するなどすればもっと費用は抑えられます。

ただ大事なのは、家事をお金に換算すれば同じテーブルで議論ができる、という点です。

お金で測れるようにすることで、お金を払ってでもやりたくないのか、お金を払うくらいなら手伝うのか、見極めることができます。

その程度の出費ならどんどんアウトソーシングしよう、という結論になるなら、それに越したことはありませんね。

家事を手軽にする家電の導入も検討!

家事代行はちょっと大げさじゃない?部屋に他人が出入りするのにも抵抗がある……。

そんな方には、家事を自動化してくれる各種家電の導入を検討することをおすすめします。

洗濯物を干す時間をカットできる乾燥機付き洗濯機。掃除機がけの手間がなくなるロボット掃除機。食器洗いの負担を大幅に減らす食洗器などなど。

いずれも高額な家電ではありますが、お手頃なものを選べば総額で15万円程度で用意できるはずです。

家事代行を1年間頼む費用よりは抑えられますので、こちらも合わせて議論のテーブルに載せておくと、よりスムーズかもしれません。

家事をしない夫に家事をさせるときの注意点

家事をしない夫に対して「仕返しをしてギャフンと言わせたい!」という意見もあるようですが、これはあまりおすすめしません。

理由としては、大きく下記3点です。

  • 仕返しされたことが理由で家事をやるようになる夫は、そもそも話せばわかる
  • 仕返しが原因でこじれる可能性が高い
  • 家事をやらせることが一番の仕返しになる

家事をしない夫に仕返しがしたくなる心理とは、「どうして私ばっかりこんな面倒な作業をしなければいけないの」というものです。

これを解消するために一番いい方法は、「夫に家事をさせること」でしょう。

下手な仕返しをしてこじれるよりも、素直に話したほうが、あなた自身にとってメリットがあると思います。

どうしても仕返しをやりたいというなら、せめて周囲の人を巻き込む形はやめておきましょう

例えば、お弁当を質素なものにして職場の人の目に付くようにするとか、あるいは友達に相談して協力してサプライズとか、そういうのは絶対NGです。

周囲の人を巻き込んでしまうと、1対1だったはずの構図が1対多になってしまい、余計に反発心が生まれます。

通じるはずの話も通じなくなってしまいますから、気を付けてください。

家事をしない夫と離婚することはできる?

最終手段として、家事をしない夫と、家事をしないことだけを理由に離婚することはできるのかどうか、一応確認してみました。

結論から言うと、不可能ではないけど強制的な離婚はちょっと難しそうです。

弁護士事務所の話によれば、ただちに離婚するためには別居期間が必要とのこと。

ただ、離婚に直結しないまでも状況を相談することは可能ですので、とりあえず話をしてみるという手もあります。

とはいえ費用は安くありませんから、できるだけ二人で解決したいところですね。

離婚そのものよりも、第三者の相談できる人間を求めているという方には、夫婦問題に特化したカウンセラーなどもおすすめです。

弁護士に比べれば費用も抑えられますので、一度試してみてはいかがでしょうか。(当ルームでもお話を伺うことは可能です)

まとめ

家事をしない夫の中には、悪気がない人もたくさんいます。素直に話をすればそれだけで解決する場合もありますので、まだ試されていないかたはぜひ試してみてください。

また、どんなにイライラしたとしても、あとあとの関係に響くような仕返しは絶対にNGです。するとしても、笑って済ませられるものにしましょう。

今回の話ではまったく解決しない!という問題を抱える方がいらっしゃいましたら、ぜひお問い合わせフォームなどよりご連絡いただければ幸いです。